恋したいのに男性に対する敵対心が邪魔をする
男性に恐怖心があるから恋愛に憶病って言うのはわかるんですけど、私は恐怖心はないんです。むしろライバルのように敵視してしまうことがあって、やり込めてしまってドン引きされてしまうんです。
もくじ
恋したいのに男性に対する敵対心が邪魔をする
正しい恋愛の悩み方:愛のトリセツ、優しくしたいのに冷たくしてしまったり自分の気持ちを持て余してしまっているあなたへメッセージです。
30代女性のAさんは、心の通ったお付き合いをしていずれ結婚したいと思っていました。そのために婚活したり、マッチングアプリをしたり、出逢うきっかけをつくる努力をしていたのです。
ところが、いざお付き合いが始まると、自分でも気づいている要らないクセに翻弄されてしまいます。
それが、付き合う相手に対して敵対心を抱いてしまうということ。そしてそれは、仕事の面でもあらわれてしまっていることにも気づいてしまいました。
どうしてこんなに男性に対して敵対心を持ってしまうのだろう?このままじゃ心から愛する人なんて出来ないんじゃないだろうか。と不安と寂しさを感じていました。
こういったご相談者さまは、彼女だけではなく意外と多くいらっしゃいます。そして「どうしてなんだろう?」と違和感を感じているのです。でも、理由がわからず悶々としながら愛を求めているのです。
ということで、本日の愛のトリセツはじめます。
男性に対してついムキになる不運
男性に対して敵対心を持ってしまう女性は、同時に、恋愛したり結婚したりしても、相手に甘えられなかったり、頼れなかったり、素直になれない自分を持て余していることが多いものです。
そして、自分のそんな性格によって、相手との関係性に冷たい空気が流れてしまうことに、ものすごく罪悪感を抱いています。
オトコの子に対してムキになっていたな、と先のAさんは小学生の頃の自分を思い出しました。小学生の頃なら、体格も腕力も男女の差はまだそんなにありません。むしろオンナの子の方が体格が良かったりもしますよね。
その当時のAさんは、なぜかオトコの子に対して対抗心や競争心を持っていて、自分のことを負けず嫌いな性格だと自覚していたようです。
でも、オトナになってから気づいたのは、いつも心のどこかに男性に負けたくないという気持ちがあって、それが恋愛や仕事面で「心の居心地の悪さ」を生み出しているのでは?ということでした。
そんなふうにしてしまう自分をコントロールしようにもなかなかできず、うまくいってもそんな強制力は長く続きません。やがて相手の心を打ちのめすか、自分からどっぷり恋愛を楽しむことが出来ずに冷めてしまい別れてしまうのです。
彼女のお話をお伺いして見えてきたことは、ものすごい頑張り屋さんなところと、周囲の気持ちを汲み取る感性の高さでした。
もしかしたら、子どもらしい子ども時代を、あまり経験してこれなかったのかもしれないなと思いましたが、よくよくお伺いすると、彼女が小学校に上がる前に両親が離婚したそうです。
年の離れたお兄ちゃんお姉ちゃんがいたそうですが、ふたりは自分のことでいっぱいで、小さい彼女はおばあちゃんに預けられ、お母さんは仕事に出るようになりました。
この時、まだ甘えたい盛りの彼女は、ぐっとその気持ちを押し込めていたようです。お母さんは仕事でくたびれていて、毎日大変そうに見えて、とても自分のワガママなんて言える状態ではありません。
両親の離婚後、お母さんについていった彼女は「私がお母さんを守らなきゃ」といつも強く感じていたそうです。と同時に、こんなふうにお母さんの状況を変えたお父さんに対して、憎しみの気持ちが芽生えていたようです。
守ってあげたかったのはこの人
お母さんを守らなきゃ
お母さんを助けなきゃ
私がお母さんを幸せにするんだ
そう心に誓った幼い彼女は、自分の頑張りパワーと同時に、お父さんへの憎しみがやがて「男性への憎しみ」に変わり、負けず嫌いというカタチでオトコの子に対して競争心を燃やすようになっていきました。
注目すべきは、男性への敵対心の生まれるもととなっている「お母さんを助けなきゃ」「私がお母さんを幸せにするんだ」という想いです。
ここで親子の関係性が逆転してしまったのです。
子どもは親の愛情を受け取りながら成長していき、愛情のあたたかさを知り、人に対して愛情を注ぐ喜びを知るようになっていきます。
ところが、親からの愛情を受け取り損ねた彼女は、逆にお母さんへの愛情を注ぎ続けようとしたのです。逆流ですよね。
これがうまくいかないのです。
親から子へ流れてくるはずの愛情ではなく、子から親に遡ろうとする愛情は思っているよりずっと子どもには責任が重く、長続きしないどころか子ども自身の愛は受け取るものがなく、空っぽ状態で虚しいのです。
彼女の悩みは男性への敵対心でしたが、その根源は「お母さんを守りたい」「守らなきゃ」でした。そのために、お母さんを不幸にしたお父さん(男性)より、強くあらねばならなかったのです。
男性に敵対心を捨てたら
Aさんとのセッションは、お母さんへの愛情で溢れたものになると思いきや、お母さんに甘えられなかった悲しみどころか、お母さんへの怒りが噴き出すものでした。
お母さんを守りたいと思いながら、その実、お母さんにめちゃくちゃ怒っていたのです。だけど、それをすることが許されなかった幼少期。すべて飲み込んで小さい自分なりに処理するしかなかったのです。
行き場のなくなった本当の気持ちが、日常生活で「オトコの子に対しての異常なほどの対抗心」となり、オトナになってから、付き合う相手や職場の男性に対しての敵対心となって表面にあらわれていたのです。
彼女のセッションを終えて、半年もしないうちに「彼が出来ました」というメッセージをもらい、その後「結婚しました」という連絡をもらいましたが、以前のような男性への敵対心はもちろんなく、素直でやさしい女性として心から愛する相手と結婚生活を楽しんでいます。
男性への敵対心という強い感情で気持ちが不安定だった彼女でしたが、素直になれない人や、頑張り過ぎる人もまた、どこかで自分がお母さんの役割を背負っている可能性があるかもしれません。
stand.fm音声配信|恋したいのに男性に対する敵対心が邪魔をする
stand fmにてラジオパーソナリティとして、音声でも配信しています
では改めて、今日のメッセージ
恋したいのに男性に対する敵対心が邪魔をする
私ももしかしたら、というあなたは、一度お話をお聞かせください。