お母さんを困らせたくてわざと迷子になったことがあるあなたへ
「こうしなければならない」で生きてきたAさんは、紛れもなく完璧主義の長女気質で育って来ました。妹や弟を意味もなくいじめたり、いつも不機嫌で毎日不満だらけでした。
もくじ
お母さんを困らせたくてわざと迷子になったことがあるあなたへ
正しい恋愛の悩み方:愛のトリセツ、下のきょうだいが憎くて仕方がなかったというあなたへメッセージです。
あるアラフォーのご相談者さまが仰っていたんですよ。
その方は妹や弟がいらっしゃる長女の方で、頑張り屋さんでしっかり者タイプなのですが、甘えたい時期に甘えられなかった記憶がぼんやり残っていました。
最初からそのことに気づいていたわけではないのですが、セッションの中で思い出したこと。
それがこれです。
お母さんを困らせたくて、小さい頃わざと迷子になったことがあるんです。
困らせたいという想いの本心はなんだと思いますか?
- 探してほしい
- 見つけてほしい
- もっと私を見て欲しい
- もっと私に気づいて欲しい
- もっと私をかまってほしい
- もっと私を愛してほしい
いろんな想いのつぶつぶが「困らせたい」という想いに潜んでいるのですよ。そして、その想いがオトナになるとあらゆる人間関係で不具合を呼び覚ますのです。
ということで、本日も3つに分けてお伝えする愛のトリセツはじめます。
お母さんを困らせたらできること
長女に生まれ育った女性は、とかく周囲に頼られやすいしっかり者。
そしてその期待に応えるように頑張り屋さん。
たぶん、殆どの方が、自分を後回しにして妹や弟の面倒を見ることが多かった幼少期を過ごしてきました。
なぜなら・・・
それまで独占状態だったお母さんを、自分では何もできない赤ちゃんである妹や弟に、たった一日を境に奪われてしまったから。
今まで、「目いっぱい」自分だけに愛情を注いでくれていたお母さんが、今度は「目の端っこ」でしか自分のことをとらえてくれなくなったから。
健気にも、急に妹や弟にお母さんを奪われた「と思っている」お姉ちゃんは、お母さんを自分のほうに取り戻したくてたまりません。
ところが・・・
以前のように甘えたら「お姉ちゃんでしょ」「今忙しいの」「赤ちゃんじゃないんだから」等と言われて突っぱねられたように感じてしまいます。
そう言われて、お母さんの役に立とうとする頑張り屋系のお姉ちゃんがいる一方で、こういう場合もあるのです。
「私も妹や弟のように振舞おう」と思って、「怒られてもいいから振り向いてほしい」と思ってワガママを言ったり、いたずらをしたり、わざと叱られるようなことをしてみたりする。
あなたはどっち系でしたか?
ちなみに私は後者の「わざと叱られるようなことをする」タイプでした。
怒られてもいいからこっちを向いてほしい。
というか、そうでもしないと「忘れられてしまう」という気持ちでいっぱいだったからです。
ちなみにこれは私の子どもにも引き継がれていて、長男がまさにそれ。
2歳年下の妹が生まれた後は、私をわざわざ怒らせるようなことばかりしていました。今思えば。
お母さんを困らせるとできること、それはお母さんを振り向かせるということです。
お母さんを一瞬でもひとり占めできると言うことです。
母への嫌悪感が引き継がれ
アラフォーでお子さんが2人いらっしゃるAさんは、セッションでこんなことを仰っていました。
お母さんは人のために生きてきた人です。
自分のためというより自分以外の人のことで心も頭もいっぱいです。
母親は常に子どものことを想い、幸せを願い、健康を考えて育てているものですが、それが色濃くなりすぎると「過保護」というカタチに変わり、子どもを監視し、束縛するようになります。
このAさんももれなくお母さんからの愛情を「過保護」と感じていて、「自分より人のことで頭がいっぱい」の部分で、「お母さんが常に自分を心配している」ということが重くて仕方ありませんでした。
まるで、子どもの歩く道すじには、小指ひとつ分の小石さえも落ちていないように、常に先回りをして出来る限りのことをやり尽くしてしまう感じでした。
それが当たり前の毎日を過ごして来たAさんは、大人になってこんな自分に気づきます。
- 周りの目線が気になる
- 気づけば悪い方へ考えている
- 本当に大変な時こそ心の内を話せない
つまり、人を頼れない・人に迷惑をかけることを過剰に避けるという、まるでお母さんのような生き方をしているということに気づいて愕然としたのです。
あんなに鬱陶しいと思っていたお母さんの生き方、あんなにイヤだと思っていたお母さんの先回り的心配性に、自分もどっぷりハマっていることに。
そして、もうひとつ。
そんなお母さんが妹たちにかかりきりになっている頃、わざと迷子になったり、わざとお母さんを困らせていたことにも思い当たりました。
過保護に世話する母親と、それがなくては生きていけない子ども。
ヘタをすれば「共依存」になってしまいます。
ギリギリのところでAさんはそれを免れました。
お母さんへの憎しみの気持ちだと思っていた「自ら迷子になる」という行動は、実はお母さんへの愛情から来ていたこと、愛されたかった純粋な気持ちから生まれていたこと。
感謝の気持ちは、自分の行動にも勇気をもたらします。Aさんの心に自由も連れてきます。
私は私って思えない不幸
Aさんが悩んでいたのは、自分が自分に課していた「制限」でした。
- こうでなければいけない
- こうであるべき
という得体のしれない想いにずっと縛られてきてたことで、人の視線が気になったり、自由に行動することができずにきたことです。
頭ではわかっている「人は人、自分は自分」ということが、どうしても腑に落とすことが出来ずに、人の目が怖かったのです。と同時に、相当「人に対してジャッジ」をしていた自分にも嫌悪感を抱いていました。
なんだか要らない思考にがんじがらめになっているようで、ママ友付き合いでも職場でも、全然自分を出すことが出来ず、言葉は上滑りして気持ちの通じる関係性を築けずにいました。
でも、セッションのなかで「どんな自分もかけがえのない私」とはっきり捉えることが出来てからは、まるで身にまとっていた鎧がボロボロと削ぎ落ちるように、自分の中にある黒い想いも、人に対する不器用な自分も、そのまんま受け容れることができるようになりました。
それが出来て初めて、感謝の気持ちが生まれて、嫌悪していた親に対しても感謝の気持ちを感じられるようになったのです。
不思議ですね。ありのままの自分はいつもどんな時も自分のなかにあるのに。
他でもない自分が、そんな自分を認めずにいたということ。
ただ、悩みの壁にぶち当たって打ちのめされている人って、大抵そんな状態です。気づいていないだけのことなんですけど、気づいてからは本当に早いです。
そしてさらに不思議かもしれませんが、もう、嫌悪を感じていた自分に戻ることはありません。
私は私って思えることは、何より自然で何より幸せなこと、そう思いませんか?
stand.fm音声配信|お母さんを困らせたくてわざと迷子になったことがあるあなたへ
stand fmにてラジオパーソナリティとして、音声でも配信しています
では改めて、今日のメッセージ
お母さんを困らせたくてわざと迷子になったことがあるあなたへ
お母さんを困らせたい、という想いはお母さんへの愛から来ています。自分で自分のことを苦しめているかも・・・というあなたはご相談ください。