親しくなっても本音が言えないあなたへ
人に対して壁を作っているつもりはないんだけど、もう無意識に防波堤のようなバリアを張ってしまって、妙に警戒心を抱いてしまう。だからいつもどこか取り残されたような気持ちになってしまう。
もくじ
親しくなっても本音が言えないあなたへ
正しい恋愛の悩み方:愛のトリセツ、人と自然な距離感が取れないあなたへメッセージです。
友だちにせよ、恋人にせよ、月日を重ねて親しくなっているような気がしていても。
なんとなく自分のことを正直に話したり、本当に思っていることや感じていることをそのまま口に出せないでいることってありますか。
相手は自分に心を開いてくれている感じはしているのに、自分はというと薄皮一枚がどうしても打ち破れないような気持ちが拭い去れない、そんな気持ちになることがあるあなたも、そんなのないよというあなたも。
自分がそうじゃなくても、相手がそうかもしれないというあなたも。
人の心って無防備のようでいて、いつも防衛心でいっぱいになってしまうことってあるんです。
ということで、今日も3つに分けてお伝えする愛のトリセツ、はじめます。
本音が言えない理由
心に想っていることを、そのまま口に出せたらどんなにラクか知れない・・・。
ある40代女性は仰います。
- だけど、そんなことをしたらたぶんドン引きされてしまう。
- そんなふうに思ってたんだと思われることで嫌われないだろうかって。
- そんなことを思いながら、グッと近づいて来られるとフッと身を引きたくなってしまう。
親しくなりたいのに、親しくなっていくほど心は閉じていってしまうなんてこと、実際に体感している人にとっては、頭で考えていることと、心が自然と人との間に鉄壁を作り出してしまうことのギャップに、心を抱えてしまうのです。
人に本音が言えないということは、本当の気持ちや正直に言いたいことがあなたの中にどんどん溜まっていってしまうということです。
オモテに出せない言いたかったことやホンモノの気持ちは、いずれ消えるものではなくて、やがて歪み、腐り、ドロドロした想いとなって妄想というスパイスも加わって、世にも恐ろしい「思い込み」や「執念」となっていきます。
あの時言葉にしたことは、その瞬間に消化され、まるで手のひらにのっかった雪のようにすぐに溶けてなくなっていきます。
でも、あの時言葉に出来なかったことは、その瞬間に心にチクっと針を刺し、そこからじわじわと広がってあなたの中にその想いを留めさせていくのです。
本音が言えない
本心が言えない
その理由は、「本音は言ってはいけないもの」「本心は自分の中に留めておくもの」という信念があなたの中にあるのでしょう。
そしてそれは、人と親しくなることへの恐れの気持ち、人と近づくことは危険なことという思い込みが心の奥底に潜んでいて・・・。
これが原因で、あなたの頭がどんなに「親しくなろう」としても、「人に近づいていこう」としても、なかなかそうできない心の現実がそうさせている可能性がとても大きいのです。
本音を包んでいるもの
あなたの心には今までのたくさんの「本音」が残っているのでしょう。
今まで、何においても本音で生きて来た人にとっては、本音しかありませんから、心の中に「想い残し」や「言い足りない」というものがありません。
人を傷つけてまで自分の本音をただ貫くことは、大人のすることではありませんが、人の気持ちを一旦受けとめたうえで自分の想いを素直に表現することは、けして悪いことではないはず。
むしろ、それが出来る関係性こそが、自分がともに時間を過ごす相手としてふさわしいのだと思うのですが、いかがでしょうか。
多くの「本音が言えない」と悩みがちな人は、自分の本音を人に伝えることに恐れを抱いているのですが、本音を伝えることと恐れを感じることは、本来別のものです。
本音を言うこと=恐ろしいことが起きる
という経験からその本音を封印しようとしていることを知りましょう。
あなたの本音を包んでいるものは、本音ではないものです。
それはどういうことかというと・・・
人に印象の良く思われるもの
人に好感を持ってもらえるもの
人に頭がいいと思ってもらえるもの
人に感謝されるもの
人にすごいねと思ってもらえるもの
人に喜ばれるもの
に包まれているのですが、そのどれもが確実性のあるものではありません。
仮に「人にすごいねと思ってもらえるもの」として、本音を包み隠して伝えても、必ずしも相手はあなたの思う「すごいね」を感じてくれるものではありません。
仮に「人に喜ばれるもの」として、本音を包み隠して伝えても、必ずしも相手はあなたの思う「嬉しいな」を感じてくれるものではありません。
要するに「人がどう思うか」というものをあなたがどうこうすることはできないということを、しっかり腑に落としていないということです。
これはつまり、相手を自分の思う通りにコントロールしようとしているということで、逆を言えば、あなたは人にコントロールされやすい可能性が高いということでもあります。
だって、人は自分がコントロールできると思っているから。
そう思っている人は、自分も人にコントロールされると思っているはずだから。
私の本音のありかはどこ?
自分の本音の在りかは、今まで包み隠してきた時間が長ければ長いほど、心の奥底に沈んでいるのでしょうか。
簡単には心の奥に到達できないのでしょうか。
いつも「ウソの気持ち」を先に出すクセがついてしまっているので、本当の気持ちなんてすぐにはわからないのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
いつも何かに反応する時は、まず先に「本音」の部分が反応しているはずです。
そして瞬時に、それを包み隠すというクセがついているだけです。
だからいつも、あなたの心はまず先に「本音」を感知しているはずなのです。
だけどあまりにも今まで本音を抑えてきたものだから、「本音なんて自分にはない」「本音を言いたくても本音がわからない」なんて思ってしまう。
私のところにいらっしゃるご相談者さまの中にも、心が通じ合っているはずの恋人や旦那さんに「本音が言えない」という方が何人もいらっしゃいます。
そういう皆さんの共通点がいくつかあるのですが、あなたももしかしたら当てはまるかもしれませんのでチェックしてみてください。
- 親(お父さんまたはお母さん、もしくは両方)が怖い
- 親が自分のことを嫌っている気がする
- いじめを経験したことがある
- 小さい頃に親が亡くなっている
- 親との触れ合いが殆どなかったように思う
- 親から自分の友だちに関して制約があった(〇〇さんとは親しくなるな。〇〇の仕事をしている人とは付き合うな。等)
- 親が約束を破る人だった
いかがでしょうか。もしかするとそういった経験から幼いあなたの心が傷ついて、人に近づくことや親しくなることはいけないことだ、恐ろしいことが起こることだという思い込みが生まれてしまったのかもしれません。
心の軌道修正セッションを受けてくださった30代の由紀子さん(仮名)も、お母さんとの関係性が原因で人と親しくなることに躊躇いを持っていました。
由紀子さんは、旦那さんと恋愛結婚をしたものの、いつも旦那さんの言いなりで自分の意見を言うことが出来ずにいました。やがて「こんなのもうイヤだ」という想いが芽生え、「このままじゃ幸せになれない」「私は幸せになりたい」と思うようになってセッションを受けてくださったのですが。
由紀子さんの本音を言えない源はやはりお母さんとの関係にありました。
- 小さい頃からお母さんに甘えた経験が殆どないこと。
- 甘えようとしてもお母さんは仕事もしていたこと。
- お母さんはいつも疲れた顔をしていて甘えたいなんてを言い出せなかったこと。
- でも、妹や弟はお母さんに甘えていたこと。
- 私も甘えたいと思いながらやっぱりそうできなかったこと。
- 勇気を出して甘えに行ったら、お姉ちゃんでしょと拒絶されたこと。
- それがものすごく絶望感を感じたこと。
- 私は甘えてはいけないんだと誓ったこと。
- その代わり褒めてもらうために頑張ったこと。
- お母さんのために頑張っていたこと。
これらが一度に噴き出したわけではありませんが、少しずつ由紀子さんの心が解けて、「本当はどうしたかったのか」「本当はどう言いたかったのか」が口から出てくるようになりました。
そうそう。お母さんが目の前にいなくても、怖くて本音を口に出す事が出来ない人もいらっしゃいます。だから少しずつ少しずつなんですけど、「本当の気持ちを言っても大丈夫」な場所って必要なんですよね。
私はそんな場所になりたいと思っていつもセッションしています。
なぜなら私も、本音を素直に表現できない子どもだったから。
そして、あなたの中にも本音はあります。
それはいつでも、オモテに出たがってうずうずしているのです。
stand.fm音声配信|親しくなっても本音が言えないあなたへ
stand fmにてラジオパーソナリティとして、音声でも配信しています
では改めて、今日のメッセージ
親しくなっても本音が言えないあなたへ
自分の本当に気持ちってなんだろう?というあなたはご相談ください。